女性鍼灸師が解説!東洋医学的に考えるダイエット【鍼灸サロンオーナー文香(あやか)】

この季節になると、

『痩せるツボってないんですか?』

『痩せるツボ教えてください』

『痩せるツボが知りたいです』

『耳ツボダイエットって効果あるの?』

半分冗談、、、半分本気(?なのかもしれません)の、こう言った内容のご質問をよくいただいていたことを思い出します。

エステティシャンとして働きながら、鍼灸師になるための専門学校に通っていた頃のお話です。

痩身メニューに力を入れていたエステサロンでしたので、お客様も意識が高く、効果があるものはなんでも取り入れたいとのお気持ちだったのだと思います。

お客様からのご質問ということ、何より私自身もとても興味深かったので、鍼灸学校在学中に、仲良くなった教員の先生方をつかまえて、真面目な質問に関連させながらダイエットに関連する質問を繰り返した記憶がよみがえります。(怖い先生や近寄りがたい先生には聞けませんでした・笑)

その時に先生方から伺ったお話は後ほどご紹介させて頂き、まずは、一般的なダイエットに関して簡単にまとめてみます。 

ダイエットといえば?

 ダイエットと聞いて思い浮かぶのはなんでしょう?

 ・運動?

・エステ?

・食事制限?

・サプリメント?

 SNSをひらけば、

・1週間で痩せる〜〜

・⚪︎⚪︎するだけ

・△△式ダイエット

・□□メソッド

・××だけでいい!

 といった、ダイエッターの心をくすぐる文字が次々目に飛び込んできますよね。

 

食事制限だけでも、

・糖質制限

・ケトジェニックダイエット

・置き換えダイエット

・16時間断食

・⚪︎⚪︎食べるだけダイエット

・短期間で痩せる△△流食事法

などなど、

 たくさんのダイエット関連の情報が溢れています。

効果的なダイエット法とは

結局どのダイエット方法が効果的なのでしょうか?

できれば、早く効果を感じたい!というのは、ダイエットに取り組む人なら必ず意識することではないでしょうか。

では、効果のあるダイエット法とは?

効果的なダイエット方法を考える前に、大切なポイントとなるのが、なぜダイエットが必要になってしまったのか(太ってしまったのか)を考えてみることにあります。

どうしてダイエットが必要な状態になってしまったのか?

その"どうして"という原因に向き合うことがポイントになります。

痩せるための原則は本当にシンプルです。

それは、

 『摂取カロリーより、消費カロリーが多い』

(*カロリーの概念に関して、ご意見がある方もいらっしゃると思いますが、こちらではイメージしやすいようにあえて、カロリーという言葉を使用しています)

 

そんなこと、知ってるよ!と、言われてしまいそうですが、それが事実です。

食事などから摂取するエネルギー量と基礎代謝といって生きているだけで消費するエネルギー量と活動で消費するエネルギー量の差で、摂取するエネルギーが多く残ってしまえば、体重が増え、逆であれば減っていきます。

つまり、極端は話、食べなければ痩せるのですが、だから食べないという極端な選択はもちろんおすすめできません。

食欲は人間の本能ですから、生きていくためにも、また生活をより豊かにするためにも食べる楽しみは大切だと思います。

問題は、必要以上にエネルギーを摂取してしまう状態になってしまっている、もしくは、本来なら消費できていえるエネルギーがうまく消費できない状態になってしまっている、というように様々な可能性を考えます。

このように、なぜダイエットが必要な状態になってしまったのかを遡っていきます。 

東洋医学的にダイエットを考えると

東洋医学では中庸(ちゅうよう)といって、過不足なく、偏りがない状態、バランスが取れている状態を良い状態と考えます。

ダイエットが必要な状態🟰中庸(ちゅうよう)ではなく、バランスが取れていない偏った治療が必要な状態と考えます。

そして、ここで一番大切なのが、何を基準に中庸(ちゅうよう)、バランスが取れている状態なのかということです。

その基準とはその人個人であり、その人だけにフォーカスして、その人にとっての中庸(ちゅうよう)、バランスが取れている状態であるのかをポイントにします。

同年代の平均値などではないのです。

そしてそれを踏まえて、その人がなぜダイエットが必要な状態つまり、中庸(ちゅうよう)では無くなってしまった、バランスを崩してしまった(治療が必要な状態になってしまった)のかを考えます。

 言い換えると、ダイエットが必要な状態から、必要ない状態に治療するイメージです。

 これをダイエット方法選びに置き換えると、なぜあなたの身体がダイエットが必要な状態になってしまったのか、という原因を考え、そこからダイエット方法を探していくということになります。

流行りのダイエットが合う場合もあるかもしれませんが、やはりご自身にあったダイエット方法(バランスの良い状態に戻してくれる方法)が一番なのではないでしょうか。

ここで、鍼灸学校の先生方に質問して回った話に戻りたいと思います。

 ここまでコラムを読んでいただいた方はすでにお気づきかと思いますが、

そう、痩せるツボはあると言えば、ある(その人の体調に合わせて中庸になるように治療するために使うツボという意味です)のですが、このツボを刺激さえすれば良いという、『万能のツボ』は、「残念がら今のところは見つかっていないよ」、とのことでした。

 

『今のところ見つかっていない』そう表現して下さった先生方の言葉のチョイスがとても好きで、私も痩せるツボはないの?といったようなご質問いただいた時にはそのようにお伝えしています。

(いつか見つかれば、ダイエットの常識が変わる世界的な大発見ですね)

万能のツボではないのですが、ダイエットのヘルプになる(かもしれない?)

ツボを2つご紹介します。 

ダイエットのヘルプにおすすめのツボ2選

浮腫み気になる時に

豊隆(ほうりゅう)

豊隆(ほうりゅう)はひどい浮腫みなど、水分代謝が悪化している状態を改善してくれるツボと言われています。

ツボの位置:

スネにあるツボです。足の甲を膝の方向に向かって曲げた時に盛り上がるスネの筋肉の外側で、膝のお皿の下と外くるぶしを結ぶ線のちょうど真ん中あたりになります。

 

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と同じ側の手を使います。

親指の指の腹をツボにあて、筋肉の溝に指を押し込むように息を吐きながら、3〜5秒程度かけ、ゆっくり押しながら刺激します。 

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。

3〜5回程度繰り返します。

お通じの不調が気になる時に

大横(だいおう)

大横(だいおう)は、胃腸(特に大腸)の症状、便秘(下痢にも!)が気になる時や腹部の不快な張りを和らげてくれるツボと言われています。

ツボの位置:

お腹にあるツボです。おへその真ん中から外側に指幅四本分あたりになります。(個人差がありもう少し外の方も)

ツボ刺激の方法:

おすすめは夜寝る前に、仰向けになって膝を立てた状態で行うやり方です。

人差し指もしくは中指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら、5〜10秒程度かけてゆっくり押しながら刺激します。

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。

3〜5回程度繰り返します。 

まとめ

 残念ながら、『これだけで痩せる万能のツボ』はご紹介できませんでしたが、このコラムが少しでも皆様のダイエット、ボディメイクのお役に立てれば嬉しいです。

最後に、ダイエットの話題になると、そんなに食べていないのに太ってしまうとお声をいただいたことがあります。

本当に食べていないのに太ってしまう場合は身体になんらかのトラブルが起きている可能性もありますので、かかりつけのお医者様を受診されることをおすすめしています。

食べていないつもりでも、実は食べていた、という場合もありますが、本当に病気が隠れている場合もあります。

不安を抱えているとそれがストレスとなって、さらに身体に影響してしまう場合もありますので、迷ったら早期受診されてくださいね。

 

AUTHOR

文香(あやか)

PROFILE

【鍼灸サロンオーナー】
大学卒業後、一般企業に勤務した後、エステティシャンに。 その後、現新宿医療専門学校にて学び、はり師・きゅう師に。
卒業後は、都内近郊の鍼灸院、サロンにて勤務。 著名人・芸能関係者の施術も担当。 現在は3人の男の子を育てながら、東京都文京区にて完全紹介制のプライベート鍼灸サロンを開業。 趣味は美容。

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