【女性鍼灸師が解説!】身体のむくみ(特に脚のむくみ)が気になったときにお勧めのツボ

寒い日が続きますね。
外気温が低く、冷えを感じた日ほど、浮腫みが辛く感じる事はありませんか?

あなたのその辛〜い浮腫み。
原因の一つは、”冷え”が関係しているかもしれません。

<身体が浮腫んでしまう原因>

ヒト(成人)の身体のおよそ60%は水分なのですが、そのうち、40%が細胞の内にあり、残りの20%は細胞の外にあります。

この、細胞の外にある20%の水分が浮腫みに深く関わってくると言われています。

【細胞の外にある水分とは】

血液や、細胞と細胞の間にある水(リンパ液などの体液)のことです。


身体が健康な状態であれば、この細胞の外にある水分(血液やリンパ液)は、血管やリンパ管を通り、全身を巡りながら細胞に栄養を届け、老廃物を回収する等しながら、最後には大静脈という大きな血管に流れ込みます。

ところが、冷えや運動不足などで血液の巡りが滞ってくると、この水分の巡りにも影響が出てしまうことがあります。

細胞の間に水分が必要以上に残ってしまい、皮膚の下に余分な水分が溜まってしまう状態、つまり浮腫みにつながってしまうのです。

特に、心臓よりも下にある脚は重力の影響で血液が心臓に戻りにくいこともあり、浮腫みやすい部分でもあるのですが、そこに冷えが加わるとさらに浮腫みやすい状態になってしまうのです。


ここでは、冷えや血液の巡りを改善し、身体の浮腫み、特に脚の浮腫みが辛い時におすすめのツボをご紹介します。

それぞれのツボの効果で女性に嬉しいポイント(フェムケアポイント)も合わせてご紹介しますので、最後までご覧くださいね!
(妊娠中や体調に不安のある方はかかりつけのお医者様とご相談されてから取り入れてくださいね)

身体の浮腫み(特に脚のむくみ)が気になる時におすすめのツボ

然谷(ねんこく)

然谷(ねんこく)は東洋医学で水分代謝に欠かせない腎機能を高める、また、足の冷えにも効果的と言われています。

ツボの位置:

足の内側、内くるぶしから指先に向かって斜め下あたりに触れる骨の下で、足と足裏の皮膚の色が変わる境目あたりになります。

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と同じ側の手を使います。

あぐらをかいて座ると探しやすいです。
親指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら3〜5秒程度かけ、ゆっくり押すように刺激します。
(この時、人差し指、中指、薬指、小指の四本指で足の甲を支えるように添えるとツボを刺激する親指が安定しやすいです。)

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。

3〜5回程度繰り返し行います。

フェムケアポイント:

月経不順や妊活を意識した時、また、尿もれが気になる時にもおすすめです。

水泉(すいせん)

水泉(すいせん)は、東洋医学で水分代謝にかかせない腎機能を高め、血液の流れを良くして、月経を整えてくれるとも言われています。

ツボの位置:

カカトの内側にあるツボです。
内くるぶしの骨の一番出っぱっているところとアキレス腱の間を目印に、そこから親指の横幅一本分下あたりになります。

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と反対側の手を使います。

あぐらをかいて座ると探しやすいです。
手のひらでカカトを包むように足を持ち、親指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら3〜5秒程度かけ、ゆっくり押すように刺激します。

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。
3〜5回程度繰り返し行います。

フェムケアポイント:

月経不順や月経痛が辛い時にもおすすめです。
(カカトは、子宮や卵巣を抱える骨盤の反射区でもあります。ボディクリームなどを使って、ツボのあたりを中心にカカト全体をほぐすのもおすすめです。)

蠡溝(れいこう)

蠡溝(れいこう)は、東洋医学で大切な『気』の巡りを改善し、月経を調整し、身体の余分な水分を出すと言われています。
(東洋医学の『気』については、『温活におすすめのツボ!〜手とお腹周りのツボ〜をご覧くださいね)

ツボの位置:

スネの骨の前内側に(スネの骨の上)あり、内くるぶしと、膝の骨を結ぶ線上で、内くるぶしから1/3上がった高さあたりにあります。
(不調がある場合はツボのあたりが、少し凹んでいたり、逆に少し腫れていることもあります)

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と反対側の手を使います。

体育座りのように膝を軽く曲げて座るとツボを探しやすいです。

人差し指、もしくは中指の腹をツボにあて、息を吐きながら3〜5秒程度かけ、ゆっくり押すように刺激します。

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。

3〜5回程度繰り返し行います。


フェムケアポイント:

月経不調やおりもの、デリケートゾーンのかゆみにも効果があると言われています。

陰陵泉(いんりょうせん)

いんりょうせん

陰陵泉(いんりょうせん)は、脚の浮腫みと言えばこのココ!と言われるツボです。身体の水分代謝を調整してくれると言われています。

ツボの位置:

膝の内側にあります。
内くるぶしから、指で膝に向かってスネの骨際をなぞり、膝の下あたりで指が止まるところあたりになります。

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と反対側の手を使います。
体育座りのように膝を軽く曲げて座るとツボを探しやすいです。
 
人差し指もしくは、中指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら、膝のお皿の方に向かって5秒程度かけ、ゆっくり押しながら刺激します。
(浮腫みがヒドい場合など、痛みを強く感じることがあるので、特にゆっくりを意識して刺激してください)

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。
3〜5回程度繰り返します。

フェムケアポイント:

ホルモンバランスを整えてくれるツボとも言われています。
また、特に冷えによる生理痛にも効果があると言われ、セルフ灸もおすすめです。

委陽(いよう)

委陽(いよう)は東洋医学で大切な『気』の巡りを改善し、体内の水分の排出を改善すると言われています。
(東洋医学の『気』については、『温活におすすめのツボ!〜手とお腹周りのツボ〜をご覧くださいね)

ツボの位置:

膝裏にあるツボです。
膝を折り曲げた時にできる横線の上にあり、外側にある腱の内側あたりになります。

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と同じ側の手を使います。
体育座りのように膝を軽く曲げて座るとツボを探しやすいです。

人差し指、もしくは中指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら3〜5秒程度かけ、ゆっくりツボにあてた指で膝を持ち上げるように刺激します。

力加減は、イタ気持ち良いが目安です。3〜5回程度繰り返し行います。

フェムケアポイント:

下腹部がはって苦しい時や腰が辛い時にもおすすめです。

血海(けっかい)

血海(けっかい)は、血の海とのツボの名前が表すように、血液の巡りに関係の深いツボです。血流を改善し浮腫み解消に繋げてくれます。

ツボの位置:

膝のお皿の上、内側の角から、人差し指、中指、薬指の三本指を並べて太ももの方に上ったところあたりになります。

ツボ刺激の方法:

ツボを刺激したい足と同じ側の手を使います。
親指の指の腹をツボにあて、息を吐きながら3〜5秒程度かけ、ゆっくり押すように刺激します。
力加減は、イタ気持ち良いが目安です。
3〜5回程度繰り返し行います。

フェムケアポイント:

月経不順や生理痛、骨盤、下腹部周りの冷え、更年期による身体の不調が気になる時にもオススメです。

まとめ

身体の浮腫み(特に脚の浮腫み)が気になった時におすすめのツボをご紹介しました。

必ず全てのツボのケアを毎日行う必要はありません。
1日1箇所でも、簡単に行えるところからはじめてみてくださいね。

また、バナナやアボカド、ほうれん草などカリウムの多い食品を摂取して、ナトリウムの排出を促すなど、日常の食生活でもちょっとした工夫で浮腫み予防にもなります。
(腎臓に注意が必要な方、健康に不安のある方はかかりつけのお医者様にご相談されてくださいね)

私も続けていますが、
あすか温活内服液に配合されている奈良県産の大和当帰(ヤマト当帰)は、血行を良くして体を温めてくれます。

辛くなりすぎる前に、身体の内側と外側の両方から、セルフケアしていきましょう。


AUTHOR

文香(あやか)

PROFILE

【鍼灸サロンオーナー】
大学卒業後、一般企業に勤務した後、エステティシャンに。 その後、現新宿医療専門学校にて学び、はり師・きゅう師に。
卒業後は、都内近郊の鍼灸院、サロンにて勤務。 著名人・芸能関係者の施術も担当。 現在は3人の男の子を育てながら、東京都文京区にて完全紹介制のプライベート鍼灸サロンを開業。 趣味は美容。

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