ここ数年でよく耳にするようになった「フェムテック」「フェムケア」。
言葉は知っていても、実際はどんな事を指すのかイマイチピンときていないという方も多いのではないでしょうか?私も少し前まではそうでした。
ですが、そんなフェムテックやフェムケアについて少し知るだけで、毎日の生活がし易く、少し豊かになるかもしれません。
そもそも「フェムテック」「フェムケア」とは
そもそも「フェムテック(Femtech)」とは「female」と「technology」を掛け合わせてできた造語です。女性特有のさまざまな問題、例えば、生理、PMS、妊活、生理不順、妊娠出産、産後の悩み、更年期障害、などを現在のテクノロジーで解決していこうというもの。
女性であれば、否が応でも生きていく上で切り離せないことばかりです。
これらをケアしていくこと、それがフェムケアなのです。
気楽に始めてみよう!
「テクノロジー」などと言われると一気に難しく感じて、ふーん...とスルーしてしまいますよね?それは、まさしく一年くらい前までの私でした。
今思えば、そんなに難しい事はなく、なんなら今は楽しいかも!と思いながら取り組む事ができています。
そんな私がなんとなく始めた事は、特に新しく何かが必要なわけでもありませんでした。
そう。最初はただ、スマホに元々入っていたヘルスケアアプリの中に月経周期を記録する欄がある事を見つけただけでした。
毎月、生理が来たら記録をする。そうすると、次の生理日やホルモン状態をを予測してくれるというものです。何かに期待するわけではなく、「本当に当たるの?」という興味本位で記録を始めてみたのです。
なんの気無しに記録を始めてみたのですが、1ヶ月、2ヶ月、3ヶ月、、、と期間を重ねていけば行くほど時期をピタッと当ててくれるようになり、とても驚きました。
幸い、私は大きく生理日が前後する事はないタイプです。毎月「なんとなく」の感覚で予測していましたが、しっかりとアプリ上でわかるようになり、今までなかなか気がつけなかった体の調子や向き合い方を見つけることができたのです。
目に見えるようになると気持ちが楽になる!
今まで「なんとなく」で生理が来る事を予想していました。しかし、忙しい時期になるとそんな事はすっかり頭から抜け落ち、目の前のことに一生懸命になってしまいます。
うっかりカバンに整理用品を入れ忘れ、慌ててコンビニに駆け込むという事も少なくありませんでした。ですが今はアプリが少し前に通知もしてくれるので、そんなうっかりをする事がなくなったのです!心の準備なしに生理が来るというだけでも気持ちが沈むのに、下着を汚してしまうと尚更気分も沈んでしまいますよね。それが防げるということが、私にはとても助けになりました。
また、生理用品以外の面でも様々な準備ができるようになったのです。
心も体も整えて向き合えるように
もう一つ、とても大きな利点がある事に気がつきました。それは、PMSなど体と心の不調にも客観的に、以前よりも落ち着いて対処できているという事でした。
例えば、なんだかとにかくイライラして仕方がない!イライラするから、食べて解消!そして、暴食をした事への罪悪感でさらに落ち込む。酷い肌荒れや便秘になると、その事実だけが気になり、ただでさえイライラしやすいのに余計に機嫌が悪くなり家族にあたってしまい、兎にも角にも悪循環のループに陥ってしまいがち。女性の皆さん!わかりますよね!?ですが、アプリの通知のお陰で今や捉え方が変わりました。
「今、自分がどういったホルモンバランスなのか」アプリで知っているので、イライラしても、暴食しても、自己嫌悪感は以前よりも薄れて優しく受け止めるとことができるようになったのです。何かあってイラついてもお茶を飲んでひと呼吸する。食べ過ぎたら今はしょうがないと心を切り替える。これだけで悪循環のループから抜け出しやすくなり、心が軽くなりました。なんと嬉しい事でしょう。私は自分を許すという事がなかなか難しいタイプの人間ですので、大きな嬉しい変化でした。
無理のない範囲でフェムケアも取り入れて
アプリのおかげで客観的に自分の状態を受け入れられるようになり心に余裕ができると、今度は進んでPMSのケアもとてもし易くなりました。ここからは、私が体の調子に合わせて行っている簡単なフェムケアについてお伝えします。
肌のゆらぎは優しくケア
生理前はどうしても肌が敏感になったり、肌荒れを起こしがちです。肌の調子が下がると美容液やパックを足したりする方も多いのではないでしょうか?
もちろん、お肌に栄養を与える事はとても大事です。しかし、敏感に傾いているところに刺激を与えると逆効果な場合もあります。生理前は低刺激なシンプルスキンケアをおすすめします。まずは自分の肌状態をしっかり見極めましょう。
そして、摩擦は厳禁。優しいタッチで、しっかりととにかく高保湿を意識してみてください。
私はこの時期だけスキンケアアイテムを低刺激な守りのスキンケアに変え、アイテム数も減らしてています。
攻めの美容は生理が終わった後に取り組むのがおすすめです。
勇気をもってダイエットは一休み
ダイエット中だと、どうしても気になるのが食欲ですよね。女性にとってこれは大きな戦いのひとつかもしれません。私も生理前に甘いものが食べたくてしょうがなくなり、うっかりドカ食い。そして、酷い自己嫌悪に陥り最終的にはどうでもよくなってしまい、そこでダイエットストップ…なんてことも珍しくありませんでした。
今は、生理前に甘いものを食べても気にしません!脂肪は1キロ増やすのに約7200カロリーもオーバーしなければいけません。なかなか簡単に増えるものではないのです。
ゆる〜く捉えて、生理前や生理中は少し多めにおやつもOKにしてみましょう。
その代わり、ご飯を減らしておやつを食べるのはNG!タンパク質、糖質、脂質をバランスよく食べて栄養を摂ることも忘れずに。
私は生理前は体重計に乗ると体重増加で気持ちを沈めてしまうので止めてしまいました。どうせ浮腫んで体重は増えがちです。そんな事でストレスが溜まるなら、生理前は潔く体重計とは縁を切って!
生理が終わってから体重計に乗ると、意外と増えていないものなのです。
また、生理後はホルモンバランスで気持ちも軽くなり痩せやすい時期に入ります。気持ちを切り替え、そこから健康的な食事と運動に取り組む事が心と体にとって1番ヘルシーで毎日が生きやすくなるのではないでしょうか?
ゆったり過ごして冷やさない
スキンケアもダイエットも、ここまでの話だと怠けているように思えますね。でも、ここだけは外さないで欲しいのが、「ゆったりリラックスすること」と「体を冷やさないこと」です。
体が冷えて巡りが悪くなるとPMSも酷くなってしまいます。生理前からしっかりと体を温めるケアが大切です。レッグウォーマーや腹巻きなどを使っての冷え対策と、夜はお気に入りの入浴剤を入れてゆったり湯船に浸かってリラックスしましょう。冷たい飲み物も控え、温かいものをチョイス。
私は寝る前の軽めのストレッチもするようにしています。とはいえ、サボることも多々…笑 毎日ではなくても、短い時間でも、ふと思い出した時だけでも取り組んでみてください。それだけでも、体と心は変わってくるはずです。また、体を温める効果のある食べ物や漢方・サプリメントを使うのも手間が少なく取り組みやすい賢い方法です。
まずは知ることから始めて
「フェムテック」「フェムケア」をなんとなく嫌厭していたみなさん、まずは自分の体のリズムや状態を知ることから始めてみませんか?そこから一つずつ、無理のない範囲で向き合い取り組んでいくと、きっと変化が現れるはずです。しかし、何事も焦りは禁物。大らかな気持ちで、一歩前に踏み出してみてはいかがでしょうか?