暑い夏こそ温活が大切!冷えた体を温める食べ物と食べ方をご紹介

夏の暑さをしのぐために、エアコンを付けたり冷たい飲み物を飲み過ぎたりして、体が冷えて体調を崩す方も少なくありません。

暑い季節だからこそ、温活を取り入れて体を労ってあげたいもの。

そこで今回は、夏でも体を冷やしてはいけない理由や体を温める食べ物の種類、夏だからこそ効果的に体を温める食べ方・飲み方をご紹介します。この記事を夏の温活にぜひご活用ください。

夏だからこそ温活!冷えが体に悪い3つの理由

危険な暑さの夏、エアコンを適度な温度に設定するのは暑さを乗り切るために大切ですが、冷えすぎると体調不良を招きかねません。

ここではなぜ夏でも体を冷やしてはいけないのか、その主な理由を3つご紹介します。

(1)自律神経が乱れる

暑いからといってエアコンの温度を下げて体を冷やしすぎると、外気との気温差で体温調節が上手にできず自律神経が乱れます。

自律神経の乱れは食欲不振や体のだるさ、頭痛、疲れやすいといったさまざまな不調があらわれます。

自律神経は、体と心のバランスを取りながら自分の意思とは関係なく24時間働いているため、一度乱れてしまうと体の不調だけではなく、不眠や不安感といった心の症状があらわれる場合も…。

特に女性は、生理痛や生理不順などの原因になることもあります。 室内と外との気温差が開きすぎないよう、エアコンの温度設定を上げましょう。

ただし、職場など自分でエアコンの温度調整ができない場合は、夏でも厚手のタイツを履いたりひざ掛けを使ったりして体を冷やさないようにしましょう。

(2)冷えによる体の不調

冷たい食べ物ばかり食べていたり、ビールやジュースなど冷たい飲み物ばかり飲んだりしていると、内臓が冷えて血流が悪くなります。

すると内臓の働きが悪くなり、その結果、食欲不振や下痢、便秘、むくみといった体の不調が起きやすくなるのです。

また、体温が低下すると基礎代謝も下がるため、摂取された栄養がエネルギーとして使われずに脂肪として体に蓄積されてしまいます。ダイエットを考えている方は、夏でも温かい食べ物を食べて体温を上げるようにしましょう。

(3)免疫力の低下

体の免疫力は、体温が下がるとその機能も下がるといわれています。

免疫力は私たちの体を細菌やウイルスなどの異物から守ってくれる大切な防衛反応です。腸内環境を整えたり、体を温める食べ物を摂取したりして冷やさないようにすると、血流が良くなって免疫力アップが期待できます。

食べ物には5つの性質がある

東洋医学では、食べ物を体への働きによって以下の5つの性質に分けています。

  • 熱性食物・・・発汗を促したり新陳代謝を高めたりする
  • 温性食物・・・体を穏やかに温める
  • 涼性食物・・・体の熱を冷ましたり水分を補給したりする
  • 寒性食物・・・解熱・消炎
  • 平性食物・・・体を温めたり冷ましたりする作用がない

あらゆる食物を食べる現代の食事では、こうした食物の働きを知ることなく食事をしている方が多いでしょう。

しかし冷えた体を温めたり、反対に体の熱を冷ましたりしたいときには、食物の性質を知っておくと、さまざまな不調を食事で改善できる可能性が高まります。

ここでは、この性質にあてはまる食べ物をご紹介していきましょう。

温性・熱性食物

まずは、エアコンなどで冷え切った体を温めてくれる食べ物です。

野菜 しょうが、ネギ、ニンニク、唐辛子、かぼちゃ、たまねぎ、しそ、ニラ、かぶ
果物 ミカン、さくらんぼ、きんかん
肉類 羊肉、鶏肉
魚介類 エビ、アジ、ウナギ、イワシ
穀類 もち米、赤米
飲み物 紅茶、ジャスミン茶

野菜は、寒い地域で育つものや、冬に旬を迎えるものに体を温める作用があるものが多いです。肉類では、羊肉、鶏肉が体を温めてくれます。

寒性・涼性食物

体を冷やす食べ物を知っておくと、夏の冷えた体をさらに冷やしてしまう可能性を避けられます。

野菜 トマト、茄子、キュウリ、セロリ、大根、ゴボウ、ゴーヤ、レタス、白菜
果物 スイカ、柿(生)、梨、メロン、バナナ
肉類 馬肉、牛肉
魚介類 マグロ、カニ、牡蠣、海苔、アサリ、シジミ
穀類 小麦、大麦、ハトムギ、そば
飲み物 緑茶、麦茶、ウーロン茶、コーヒー

トマトやキュウリのように、夏野菜は水分がたっぷり含まれている野菜が多く、体の熱を下げる作用があります。

また、小麦やそばも体を冷やしますので、夏によく食べるそうめんや、ざるそばも理にかなっているといえるでしょう。 冬に旬を迎える野菜であっても、大根や白菜のように体を冷やす食べ物もあります。また、原料が大麦のビールは体を冷やす飲み物だということも覚えておきましょう。

ただし、寒性や涼性の食べ物が体を冷やすからといって、体を温めたい人が絶対に食べたり飲んだりしてはいけないというわけではありません。

温性の野菜や薬味などを利用してバランス良く摂るようにしましょう。

平性食物

食べ物のなかには、体を冷やしたり温めたりしないものもあります。

野菜 長芋、大豆、じゃがいも、さつまいも、人参、ブロッコリー、キャベツ
果物 ブドウ、レモン、りんご、干し柿
肉類 豚肉
魚介類 ひじき、わかめ
穀類 玄米、うるち米、落花生

平性の食べ物は、たくさん食べても体が冷えたり温まったりすることはありません。

冷え性の方でも、体が火照りやすい方でも体質に関係なく食べられる食物です。

食べ方によって性質が変わる食べ物がある

ご紹介してきた食物のなかで、少し矛盾を感じた方もおられるのではないでしょうか。

たとえば柿は、生で食べると体を冷やしますが、干し柿にすると生の柿よりビタミンAなどの栄養素が増えて血行が良くなるため、温性寄りの平性になります。 また、大豆は発酵させて納豆になると体を温める食べ物へと変化します。

その他、紅茶と緑茶は同じ葉からできますが、葉を発酵させた紅茶は温性に、発酵させていない緑茶は涼性となります。このように、原料は同じでも、発酵させたり加工したりすると食性が変わる食物があります。

食べ方によって変わる食べ物の性質を知るのもとても大切です。

夏だからこそ効果的に体を温める食べ方・飲み方

ここからは、エアコンの風などで冷えた体を温めるために、効果的な食べ方、飲み方をご紹介します。

朝食はスムージーよりお味噌汁

腸活や美容のために朝食にスムージーを飲んでいる女性は、スムージーをお味噌汁に変えるだけでも体が温まります。

スムージーにはバナナやレタス、セロリなど体を冷やす冷性の食物が多く使われています。お味噌汁は、温性の野菜などを選んで自分で作ることができます。

さらに、発酵した味噌も温活に有効です。また、玄米ごはんに納豆を組み合わせて食べると、さらに体を温められるでしょう。

お酒は日本酒やワインがおすすめ

暑い夏は冷えたビールが美味しいものですが、先述のようにビールの原料は冷性の大麦です。さらに冷やして飲むため、飲み過ぎると体を冷やしてしまいます。

体が冷えているときは発酵させたお酒の日本酒やワインがおすすめです。

温かい食べ物をよく噛んで食べる

いくら温性の食べ物でも、冷たい料理にすると体は冷えてしまいます。水分の多い野菜は煮込んで食べたり、温かくしたりして食べるようにしましょう。

冷性のトマトやセロリでも、ラタトゥイユにして食べると体が温まります。 また、ゆっくりよく噛んで食べると、食べ物を消化するエネルギーをたくさん消費するため、体温が上がりやすくなります。食べ物の温め効果をアップさせるためにも、よく噛んで食べるようにしましょう。

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