『温活』という言葉が、一般的に使われるようになってきました。
「体が冷えないように気をつけています。」「温活に取り組んでいます。」と言う方も増えてきたように思います。
温活には、運動・食事・服装などさまざまな方法があります。
今回は、これまで私が鍼灸師として、実践してきた温活におすすめのツボをご紹介したいと思います。
(※ツボ刺激によるセルフケアは、妊娠中の方や体調に不安がある方は控えましょう。)
足の冷えが全身の冷えに繋がっていることもあり、まずは足のツボを刺激して足先の温活を実践してみましょう!
なぜ、温活にツボ刺激がおすすめなの?
「ツボ」という言葉は、皆さま一度は耳にされたことがある言葉かと思います。まずは、「ツボとは?」という事も簡単に説明します。
ツボとは、経穴(けいけつ)といいます。
東洋医学の考えでは、全身にエネルギー(東洋医学で、気血(きけつ)と言います)が巡るための線路のようなものがあると考え、それを経絡(けいらく)と言います。
経穴(けいけつ)は、その経絡(けいらく)の上にある、大切なポイントになります。
経絡(けいらく)を路線、経穴(けいけつ)を駅のようなイメージを持っていただければと思います。
経絡(けいらく)=線路
経穴(けいけつ)=駅
のイメージです。
ここからは、経穴(けいけつ)ではなく、馴染みのある『ツボ』の表現で統一していきますね!
ツボにはそれぞれ、こういった場合にこのツボを選ぶと良いというものがあるのですが、今回は、温活セルフケアにおすすめのツボを、『足の冷え+フェムケア』にオススメ!というポイントで選びました。
ちなみに、ツボはWHO(世界保健機関)で361個、定められているのですが、それ以外にもたくさんあります。奇穴(きけつ)というのですが、ステップ1で紹介しているツボは奇穴(きけつ)になります。
足にある温活におすすめのツボ7選
ここからは本題です。
寒くなると足先が辛い。。。と言う方も、少なくないのではないでしょうか。
・足が冷たくて眠れない、、、
・寝る時は靴下が手放せない、、、
・さらに重ねて履いている、、、
と言うお話も、よく聞きます。
こちらのコラムでは、そんなお悩みを持つ方に、ぜひ知っていただきたいツボをご紹介していきます。
2つのステップに分けてご紹介します。
時間がない方、慣れない方はステップ1のみでも構いません。ご自身のペースで行ってください。週に一度1時間行うより毎日5分でも行う方が効果的です!
湯船につかっているときや、入浴後、寝る前(足が冷えて寝付けない時など)に行うのもおすすめです。
まず、ステップ1で足先の巡りを改善し、ステップ2でご紹介するツボで足首かかとの巡りを改善していきます。
足先の巡りを改善させることで、全身を冷えにくくする効果も。
冷えになぜ足のツボが大切かと言うと、当然ですが体はつながっています。
血液は全身をめぐっているので、足で冷えた血液が体に戻ることで体が冷えてしまいます。
特に女性の方に知っていただきたいのが、体は暖かいと思っていても体の深部(深いところ)は、冷えている場合があると言うことです。
簡単なチェック方法としてオススメなのが、お風呂に入った時などに太もも内側〜股関節内側に手を置いてみてください。
体の表面は暖かくても太もも内側〜股関節内側の奥は冷たく感じることがありませんか?
腰回りは冷やさないように気をつけていても、なぜか冷たい場合があります。
以前の私がそうでした冷やさないように腰回りはしっかり気をつけて厚着をしているのに何故か冷たい、、、
そこで気づいたのが足先の冷えでした。
冷たいかも、、、と感じた方!
ぜひ今日からお伝えする温活ツボ刺激を取り入れてみて下さいね。
(腰周り、お腹の温活におすすめのツボも、別のコラムでご紹介したいと思います)
ツボの位置は写真を参考に探してみてください。
<注意>
・ツボの位置は、諸説あり、また、骨格など、個人差もありますのであくまでも目安です。
・ツボを刺激する時には、お肌を痛めてしまわないように、爪の長さや指の角度に注意しましょう。
ステップ①
【足先の巡りを改善するツボ】八風(はっぷう)
足の甲側にあり、足の指と指の間の水かきの部分にあり、皮膚の色が変わる境目。
左右で8つあります。
フェムケアポイント:月経不順、月経を整えるとも言われています。
写真の印のところが全てツボになります。
親指と人差し指の腹でつまむように1カ所ずつ刺激しても良いですし、
手の指と足の指でギュッと、握手をするように刺激するのもオススメです。
あまり強く刺激する必要はなく、リラックスして、『イタ気持ち良い』を目安に、ほぐれたかな、というぐらいまで行ってくださいね。
ステップ②
足首〜踵の冷えにおすすめのツボ6選
まずツボを紹介します!
【足首内側にあるツボ3選】
・照海(しょうかい)
・太渓(たいけい)
・水泉(すいせん)
→こちらの3つのツボは、親指の腹で刺激します。
【足首外側にあるツボ3選】
・申脈(しんみゃく)
・崑崙(こんろん)
・僕参(ぼくしん)
→こちらの3つのツボは、人差し指、もしくは中指の腹で刺激しますが、もの足りない場合は写真のように指を曲げて、人差し指の第二関節の親指側を使って刺激します。
ツボ刺激の方法
リラックスし、一箇所ずつ指の腹をあて、息を吐きながらゆっくりツボを押し、ゆっくり離してを3〜5回繰り返しましょう。
刺激の強さはこちらも『イタ気持ちいい』が目安です。
次にそれぞれのツボの詳しい位置とフェムケアに嬉しい期待できる効能をフェムケアポイントとして抜粋してご紹介します。
まず、足首内側にあるツボです!
⚫︎照海(しょうかい)
照海(しょうかい)は、内くるぶしの骨の一番出っぱっているところに親指を横に当てた下あたりにあるくぼみあたりになります。
フェムケアポイント:頭痛、めまいなどの他に、お通じをよくするとも言われています。
⚫︎太渓(たいけい)
太渓(たいけい)は、内くるぶしの骨の一番出っぱっているところと、アキレス腱のあいだにあるくぼみあたりになります。
フェムケアポイント:足首内側にあるツボの中でも特に、温活におすすめのツボでもありますし、月経不順や不眠などにも効果があると言われています。
⚫︎水泉(すいせん)
水泉(すいせん)は、太渓(たいけい)から親指一本分ぐらい下にあり、踵の骨が盛り上がっているところの少し前にあるくぼみあたりになります。
フェムケアポイント:血の流れを良くして月経を整えると言われており、月経不順、閉経、月経痛などのお悩みにも効果があると言われています。
次に、足首外側にあるツボです!
⚫︎申脈(しんみゃく)
申脈(しんみゃく)は、外くるぶしの下にあり、カカトの骨の出っぱっているところと中間にあるくぼみあたりになります。
フェムケアポイント:心を穏やかにして、精神を安定させてくれたり、不眠などにも効果があると言われています。
⚫︎崑崙(こんろん)
崑崙(こんろん)は、外くるぶしの骨の一番出っぱっているところと、アキレス腱のあいだにあるくぼみあたりになります。
フェムケアポイント:脚の血行をよくし、脚の筋肉疲労回復や浮腫みに効果があると言われています。
⚫︎僕参(ぼくしん)
僕参(ぼくしん)は、崑崙(こんろん)の下、かかとの骨の外側、皮膚の色が変わる境目あたりになります。
フェムケアポイント:足から腰、背中までの痛みや脚の浮腫みに効果があると言われています。
ここまで見ていただいた方はお気づきかと思いますが、ご紹介しました6つのツボは、足の内側と外側で同じような位置関係にあります。
足首〜かかとにボディクリームを塗り、人差し指、中指、薬指の3つの指を揃えて、ツボのあたりを挟みながら滑らせることで、内側外側それぞれを一緒に刺激することができます。
ステップ1、ステップ2で合計7つのツボをご紹介しました。
毎日必ず全て行う必要はありません。
ご自身で取り入れやすいものから、温活に取り入れてみてくださいね。